リスクと金融と
金融業とはリスクを管理しいかにリターンを得るか、だと思う。しかしリスクを分散させたように見えた債権は実は傷んだモノだったとサブプライムローン問題で明らかになりつつあり、どこがリスクを取っているのか、またどの程度のリスクを抱えたものなのか判断できなくなったことが最も問題だ。
ただこうしたリスクマネジメントに関して日本ほど機能していない国もないのではないか。耐震偽装やJAS法違反の食品偽装、金融商品に関しても年々規制が強まっているがそれらの法律は過去の悪質な違反を事前に防止できなかったし、改正された結果消費者にしわ寄せが来ただけで、より不便な社会になったように思えてならない。
適切なリスク管理とは規制で雁字搦めにすることではなく、責任を明らかにすることではないだろうか。今後モバイル化がより進むであろう、せっかくのITも規制だらけでは日の目を見ることなく終息してしまう。
3メガバンクの三重苦
リスク過敏社会のわな
職場からの文書持ち出しは不可。取引先に提出するなど、必要がある場合はすべて許可を受ける。パソコンのハードディスクにはデータを保存することができない。したがってノートパソコンを携帯して外部で作業することはできない。オフィスの入退室にはすべてIDが必要。同じ会社であっても当該部社員しか入室できないので、同期社員に気軽に会いに行くこともできない。私用メールはすべて禁止。あるいはインターネットへのアクセス禁止。社員がパソコン上で行った作業はすべて監視される。