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日々の生活あれこれ。趣味のロードバイクと猫との生活など

視点の違い

SONYPlaystation3を発売したが日本発の代表的グローバル企業のSONYも苦境に立たされている(又は自らその苦境を招いている)。

ざっと思いつくだけでも、

  • ノートパソコンのバッテリーから発火
  • 一台売るごとに約240〜300ドルもの赤字になる(といわれる)Playstation3

 20GBモデルのほうがお得? - 米調査会社がPS3の原価レポート

・・・と本当に各部門に問題があり、再生と言われる日が来る日は遠いようです。

ただここではもっとしっかりせいよ!
とか言いたいわけじゃなくて、SONYのバッテリー問題に関しての捉え方だ。
バッテリーは中々目立ちにくい部分だけどSONYは世界シェア2位でかなりの力がある。搭載している企業もSONY,東芝,富士通,DELL,Apple,HPなどと世界的企業ばかりでそれだけに瞬時に問題が世界に広がった。

これに関してSONYは原因が明確になっていない中で異例とも言えるリコールを発表し、対象製品の回収を始めた。普段SONYタイマーなどと揶揄され、壊れやすい製品だったり壊れた際の製品回収などの面ではあまりよい印象がなかったSONYにしては早い決断だなと思って個人的にはよいと思った。

ただ世間の目は冷たくしばしば対応が批判されたし、実際(複合的な要因があるだろうが)株価も下がりパソコンメーカー各社からは訴えられる可能性も残っている。

そんな中、中国のメディアは捉え方が違ったようだ。
ソニーバッテリーリコール問題で他国と違った中国メディアの反応

 中国国内で売られる中国製品は、値段が高ければ品質は悪くなく壊れにくいが、一方で値段が安ければ何回か使うだけで使い物にならなくなるほど品質が悪いものがごく普通に売られている。「結果的に儲かればそれでいい」という起業家は少なくなく、巨大な中国市場に粗悪な製品を流しては、名前を変え粗悪な製品を売り財をなす起業家は絶えない。一般的に消費者は聞いたこともないメーカーの製品を購入して初期不良であれば、購入店に訴えるのが唯一の方法と考える。

・・・・・

 そのような環境下の中国で、ソニーの桁違いのスケールのリコールに、いくつかの中国のIT系メディアは「ソニーに学び中国企業も問題があればリコールをしなければならない」とソニーの対処を絶賛した。中国メディアの多くはソニーが規模の巨大なバッテリーリコールを行ったため、いざというときもメーカーが誠心誠意対応してくれると捉えられ、消費者からの信頼を勝ち取ったとこの問題を紹介し、メディアによっては「(バッテリーの問題は意図的ではないものの)信頼を得るパフォーマンスを行うことに成功した」とも表現している。

上記のように故障が起きることよりもその後の対応がよいとし、消費者から信頼を勝ち取ることができたと判断しているようだ。バッテリーを選ぶのは基本的には企業の側だけど、どちらかと言えばそんな故障が起きるなんて、と敬遠されてしまうところだろう。

なるほどリコール問題も対応によってこう判断されるのか、と参考になった。

企業は今製品の開発、販売に非常なスピードが要求され、製品の変化、技術の進歩は目覚しい。そうした環境の中でソフトウェアではベータ版のままとりあえずリリースし、たえず更新することで不具合も解消するという流れも存在する。不具合がないのが一番いいのは言うまでもないが、不具合への対応を万全に行う体制を常に構築することで消費者からの信頼を落とすリスクを回避することもできるのだ。